2022年7月19日、フィギュアスケート男子で五輪連覇の羽生結弦さんは都内で記者会見を開き、第一線を退く意向を表明。今後は競技会には出場せず、プロのアスリートとして歩んでいく事を宣言しました。
この記者会見を受けてSNSを中心に、「『現役』と『プロ』の違いってなに?」、「えっ引退じゃなくて、プロ転向するんだ?どっち⁇」など困惑するコメントが多く寄せられています。
そこで今回は羽生結弦さんの引退会見について、
- 違いがわからないと困惑の声
- 現役引退ではなくプロ転向の意味や違い
羽生結弦|現役引退との違いがわからないと困惑の声

羽生結弦さんは『決意表明の場』として開いた記者会見で、競技者としては引退し、プロのアスリートとしてスケートを続ける意向を発表した。
この発表にSNSでは違いが分からないと困惑の声が上がっています。
羽生結弦さんは、『引退』という言葉が嫌いなのだそうで、会見でも「引退という言葉は使いたくない」と語っていましたが、協会に『引退届』を出さなくてはいけないため、実質『引退』なのです。
確かに、第一線からの引退を表明したのにプロに転向と言われると困惑してしましますよね。それは、フィギュアスケートの世界は他の競技と違う制度になっていて、そのためです。次から解説していきましょう。
【解説】羽生結弦が現役引退ではなくプロ転向の意味や違い

一般的なスポーツでは、難しい技術を駆使して試合を観客に見せる職業アスリートを『プロ(プロフェッショナル)』として認定します。そして、プロの基準に満たない、レベルが劣るスポーツ愛好者の事を『アマ(アマチュア)』と呼びます。
フィギュアスケートにも『アマチュア』と『プロ』の2つがありますが、一般的なスポーツのそれとは違います。
プロとアマチュアの違い
フィギュアスケートでは、オリンピックなど公式試合に出場するトップクラスの現役選手が「アマチュア選手」で、選手を引退して試合に出ないでアイスショーに出演するスケーターが「プロスケーター」と呼ばれます。
下に、一般的なスポーツとフィギュアスケートのプロ・アマの違いをまとめてみました。
- プロ(プロフェッショナル)
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難しい技術を駆使して試合を観客に見せる職業アスリート。その競技のトップアスリートである事が多い。
(現役と呼ばれるのはこちら)
- アマ(アマチュア)
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プロの基準に満たない、レベルが劣るスポーツ愛好者
- プロ(プロフェッショナル)
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選手を引退して試合に出ないでアイスショーに出演するスケーター。
- アマ(アマチュア)
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オリンピックなど公式試合に出場するトップクラスの現役選手
(現役と呼ばれるのはこちら)
『プロ』は、そのスポーツをしてお金を稼ぐという点に関してはどちらも同じと言えますが、求められる競技のレベルとしては、どちらかというと逆の感じがしますね。
フィギュアスケートでは、競技のレベルがピークを越えて第一線を退いた選手がプロへ転向する流れが多いため、他のスポーツとは違った感覚になってしますのですね。
プロに転向しても『アスリート』
羽生結弦さんは記者会見では『引退』という表現はせず、今後は『プロのアスリートとして歩んでいく』事を表明しました。
羽生結弦さんにとってプロへの転向は、決して高みを諦めるのではなく、ただ挑戦するステージが変わっただけという事でしょう。会見でもその事を語っています。
アスリートとしてこれからも自分の活動を全うしていきたいなって気持ちでいます。もちろん4回転半ジャンプも成功させて、それをみなさんと共有できたり、みなさんの前で成功させられたりしたらいいなっていうことを強く思っています
引用元:スポーツ報知
今後も4回転半ジャンプ『クワッドアクセル』にも挑戦し続けるという事でまだまだ羽生結弦さんの成長する姿が見れそうですね!